「嘘をつき続けるあの人を訴えたい……でも実際にできるの?」「虚言癖のある相手を法的に訴えるにはどんな条件が必要?」——法的な手段を考えているあなたへ。
虚言癖のある人を法的に訴えることは「嘘をついた」という事実だけでは難しく、嘘の内容・被害の種類・証拠の有無によって手段が変わります。この記事では、虚言癖と法律の関係を整理し、具体的に訴えられる条件と対策を解説します。
- 「嘘をついた」こと自体で訴えられるかどうかの法律的な答え
- 名誉毀損・詐欺・不法行為など虚言癖に関連する法的手段
- 訴訟に必要な証拠の種類と集め方のポイント
- 法テラスや弁護士を使って費用を抑えて戦う方法
虚言癖がある人を訴えられる条件——法的な境界線を理解する

「嘘をついた」こと自体は訴訟の理由になるか
まず前提として理解しておきたいのが、「嘘をついた」という事実だけでは、法律的には訴える理由になりません。日本の法律では、嘘そのものを処罰する規定はなく、嘘によって生じた具体的な「被害」があって初めて法的手段が取れます。
虚言癖に関連する法的手段の種類
虚言癖による嘘が原因で被害を受けた場合、内容によって活用できる法的手段が異なります。
| 嘘の種類 | 法的手段 | 成立条件 |
|---|---|---|
| 事実ではない情報を広める | 名誉毀損・侮辱罪 | 公然と事実を摘示して名誉を傷つけた |
| 嘘でお金を騙し取る | 詐欺罪(刑事)・損害賠償請求(民事) | 故意の欺罔行為と財産的損害 |
| 虚偽の申告で告訴・告発 | 虚偽告訴等罪(刑法172条) | 証拠なく事実を捏造して申告 |
| 嘘で精神的損害を与える | 不法行為に基づく損害賠償(民法709条) | 故意または過失・損害・因果関係 |
| 離婚原因となる虚偽 | 離婚請求・慰謝料請求 | 不貞・DV等の法定離婚事由 |
どの手段が有効かは、嘘の内容・被害の程度・証拠の状況によって大きく変わります。まずは弁護士への無料相談で自分のケースに当てはまる手段を確認することをおすすめします。
名誉毀損・侮辱罪として訴えるための条件
虚言癖のある人が「事実ではないこと」を周囲に広めた場合、名誉毀損罪が成立する可能性があります。
- 公然性:不特定多数または多数の人に伝わる状況(SNS・職場・グループLINEなど)
- 事実の摘示:具体的な「事実」として発言している(「〇〇さんが横領した」など)
- 名誉の毀損:社会的評価が実際に下がるような内容
詐欺・不法行為として訴えるための要件
虚言癖の人から嘘でお金を騙し取られた、または嘘によって財産的損害を受けた場合は、詐欺罪(刑事)または不法行為に基づく損害賠償請求(民事)が有効です。
民事の不法行為(民法709条)は刑事より立証のハードルが低く、故意または過失・損害・因果関係が示せれば損害賠償を請求できます。弁護士に相談して、刑事・民事どちらで戦うかを戦略的に決めましょう。
訴訟に必要な証拠の集め方と準備のポイント
虚言癖のある人を法的に訴えるためには、感情的な訴えではなく証拠が全てです。早い段階から証拠を保全しておくことが重要です。
- LINEやメールのスクリーンショット(日付・アカウント名が分かる形で)
- 会話の録音(一方の同意があれば合法)
- 被害を証明する公的記録・第三者の陳述書
- 日時・内容・証人を記録した日記・メモ
虚言癖の相手に法的に対処するための実践的な手順

内容証明郵便・調停から始める段階的な対処法
いきなり裁判に進む前に、段階的な手段を取ることで費用と時間を節約できます。
「これ以上続くなら法的手段を取る」という意思表示を書面で行います。費用は数千円程度で、相手への心理的な圧力になります。弁護士に代理作成を依頼することもできます。
弁護士が間に入ることで、相手が態度を変えて示談に応じる場合があります。裁判より短期間・低コストで解決できることがあります。
裁判所に調停を申し立て、仲介のもとで解決を目指します。申立費用は数千円〜と安く、離婚・金銭問題など幅広く利用できます。
解決できない場合は裁判・刑事告訴へ進みます。弁護士と戦略を立て、証拠を揃えた上で対応します。
法テラスを活用して費用を抑えて戦う
弁護士費用が心配な場合、法テラス(日本司法支援センター)を活用しましょう。一定の収入基準以下であれば、弁護士費用の立替制度が利用でき、分割払いで返済できます。また、無料の法律相談も受けられます。
精神的な被害・ハラスメントを法的に訴える方法
虚言癖による精神的な被害(うつ・PTSDなど)がある場合、不法行為に基づく慰謝料請求が可能なケースがあります。ポイントは「嘘によって精神的損害が生じたことを客観的に示せるか」です。
- 精神科・心療内科の診断書(症状・原因の記録)
- 嘘がハラスメントとして継続的に行われていた記録
- 職場・家庭での被害が第三者に認識されていた証拠
虚言癖の被害者として被害を受けた場合の対処法は別記事でも詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてください。
SNS上の虚偽発言を訴える際の注意点
SNSで虚偽の情報を流された場合、名誉毀損・侮辱・業務妨害などで法的対応が可能です。ただし、SNS上の発言を訴えるには特有の注意点があります。
- 投稿の削除・改ざんが起きる前にスクリーンショットを保存する
- URLと投稿日時も記録しておく
- 匿名アカウントの場合はプロバイダへの発信者情報開示請求が必要
- 開示請求には弁護士への依頼が現実的(費用は数十万円程度)
虚言癖についての詳しい情報は、厚生労働省のこころの健康情報の公式情報も参考にしてください。
まとめ:虚言癖のある相手を訴えるために最初にすること
虚言癖のある人を法的に訴えるためには「嘘をついた事実」だけでなく、それによる具体的な被害と証拠が必要です。感情的に動くより、冷静に証拠を集め早期に専門家へ相談することが、勝訴への最短ルートです。
- 「嘘をついた」だけでは訴えられない——具体的被害と証拠が必要
- 名誉毀損・詐欺・不法行為など被害の種類に応じた法的手段がある
- 内容証明→調停→訴訟と段階的に対処することで費用を抑えられる
- 法テラスを活用すれば費用面のハードルを下げて弁護士に依頼できる
