医者に嘘をついてしまったと気づいたら、前に伝えた内容と実際の状況を分け、受診した医療機関に訂正を伝えましょう。「毎日飲んでいると言いましたが、実際には飲めていない日があります」のように、どの情報が違ったのかを具体的に話すことが出発点です。
診察で本当のことを言えなかった一度の出来事だけで、自分を虚言癖と決めつける必要はありません。緊張や恥ずかしさで言葉が出ないなら、短いメモを読んだり渡したりする方法もあります。
この記事では、症状や服薬状況を訂正する言い方、診察後の連絡方法、訂正したあとに確かめたいことを整理します。診断や薬の変更を自分で判断するための記事ではありません。今つらい症状がある場合は、文章を整えるより医療機関への相談を優先してください。
- 前回の説明・実際の状況・今回の質問を分けて伝える方法
- 症状と服薬情報をそれぞれ訂正する具体的な例文
- 診察後の連絡やメモで伝えるときの確認事項
- 薬の扱いと受診予定を訂正後に確かめる手順
医者に嘘をついたら何を訂正する?

自己診断より事実の整理を優先する
「嘘をついた私は悪い患者だ」と考え続けると、次の受診も避けたくなるかもしれません。まず取り組みたいのは、自分の性格を判定することではなく、医師が判断に使っている情報を確かめ、違っていた部分を伝え直すことです。
たとえば、薬を飲めていないのに「飲んでいます」と答えた場合、訂正が必要なのは実際に使った薬の量・回数・期間です。忙しさや副作用への不安など、飲めなかった事情も相談材料になりますが、長い謝罪のあとまで事実を後回しにしなくて大丈夫です。
整理の順番は「前に何と言ったか」「実際はどうだったか」「今何を確認したいか」の三つです。「前回は毎日飲んでいると話しました。実際は何日か飲めていません。今の処方をどう扱うか相談したいです」と、別々の文にすると伝わりやすくなります。
「嘘でした」だけでは、症状、薬、生活習慣のどれが違ったのか相手には分かりません。一方、過去の説明をそのままにして現在の状態だけを話すと、単なる体調の変化として受け取られることもあります。前の説明を訂正したいという目的を最初に添えましょう。
故意に隠したのか、質問を取り違えたのか、あとで思い出したのかも、分かる範囲で伝えれば十分です。思い違いだったのに「私はいつも嘘をつきます」と大きな自己評価へ広げたり、故意だったことを別の作り話で隠したりする必要はありません。
厚生労働省eJIMの患者・家族向け手引きは、悩みや疑問をメモに整理すること、主治医以外の看護師や薬剤師なども相談先になることを案内しています。話しやすい方法を選ぶことは、事実を伝え直すための工夫です。
参考:厚生労働省eJIM「健康・医療情報の見極め方・向き合い方」
連絡を急ぐ内容かを確かめる
訂正を伝える時期は、罪悪感の強さだけでは決められません。今の症状、処方された薬、予定している検査や処置に関わる情報かどうかが、相談する際の大事な材料です。「次回まで待ってよい」とこの記事だけで判断せず、迷う場合は受診先へ連絡して確認してください。
薬の名前・飲んだ量・他院の処方、薬のアレルギーや過去の副作用、妊娠の可能性などを誤って伝えていた場合は、次の受診まで黙って待たずに医療機関や薬剤師に相談しましょう。検査・処置を控えている場合も、実施前に訂正が必要なことを伝え、対応を確認します。
たとえば「薬は何も使っていません」と話したあとで、別の病院の処方薬を飲んでいることを隠していたと気づいたなら、その薬の情報を知らせる必要があります。「市販薬だから関係ない」「以前の薬だから言わなくてよい」と、自分だけで対象を狭めないことが大切です。
| 状況 | 伝える内容・次の行動 |
|---|---|
| 今、強い症状や意識の異常がある | 現在の症状を優先し、緊急性がある場合は119番へ |
| 服薬・アレルギーなどを隠していた | 薬の情報と今の症状を医療機関・薬剤師に相談する |
| 検査や処置が予定されている | 実施前に訂正があることを受診先へ伝える |
| 過去の時期や回数の説明を直したい | 分かる事実を整理し、受診先に伝え方と時期を確認する |
突然の強い胸の痛み、急な息苦しさ、意識がおかしいなど、緊急性のある症状では、訂正メモを完成させたり通常の診察予約を待ったりせず119番に連絡してください。消防庁の救急車利用マニュアルには、救急車をためらわず呼んでほしい症状が掲載されています。
診察時に症状を小さく伝えたことと、その後に本当に悪化したことは両方起こり得ます。「前回は軽いと伝えましたが、その時点でも夜に目が覚めるほどでした。今日はさらに強くなっています」と、当時と今を分けて伝えると、現在の状態も埋もれません。
連絡してもすぐ医師と話せるとは限りません。受付には、訂正内容に加えて今の症状と次の服薬・検査予定を伝え、どの窓口で、いつ確認を受けられるか尋ねましょう。症状が悪くなった場合は、折り返しを待つだけにせず、改めて状態を知らせてください。
症状は当時と今を分けて伝える
症状の嘘を訂正するときは、「大げさに言った」「我慢して軽く言った」という評価だけで終わらず、体に起きたことを具体化します。いつから、どこに、どんな症状があり、どのくらい続き、生活の何が難しくなったかを、覚えている範囲で伝えましょう。

以下は伝え方の例であり、実際の患者の体験談ではありません。症状を軽く伝えていた場合なら、「前回『あまり痛くない』と言いましたが、実際には痛みで途中で仕事を休んでいました。始まった時期は先週の初めごろです」と説明できます。
逆に、症状を強く伝えていた場合は、「前回『一日中眠れない』と言いましたが、実際には寝つくまで時間がかかる日がありました。毎晩ではなく、眠れていた日もあります」と、違う部分を絞って訂正します。眠れない日があった事実まで、まとめて否定する必要はありません。
頻度をはっきり覚えていないときは「毎日と話しましたが、正確な回数は覚えていません。少なくとも症状がなかった日もあります」と言えます。確認していない回数を作るより、分からない範囲を残した方が、あとで事実と照らし合わせやすくなります。
手元に体温・血圧などの記録があれば、測った日時と一緒に見せます。数値の一部だけを選んで元の説明に合わせたり、記録がない日の値を補ったりしないでください。測定条件や機器について聞かれたら、分かる範囲で答え、不明な点は不明と伝えます。
「つらい」としか表現できないときは、できなくなった行動を添える方法があります。「途中で起きた」「食事が残った」「通勤を休んだ」など、自分に実際に起きた出来事を使いましょう。他人の症状の表現を借りて、実態より強く見せる必要はありません。
なお、前の申告を訂正したからといって、診断が必ず変わるわけではありません。診察や検査の結果など、ほかの情報も含めて医師が検討します。「この症状を正しく伝えると、治療や検査の方針に確認が必要ですか」と尋ね、判断を任せましょう。
服薬状況は薬ごとに伝える
「飲んでいませんでした」とひとまとめにすると、どの薬を、いつから、どの程度使っていなかったのかが分かりません。複数の薬がある場合は、薬ごとに処方上の指示と実際の使い方を分けます。名前を間違えそうなら、お薬手帳や薬袋、説明書を見せながら話しましょう。

- 薬の名前と処方・購入先
- 指示された使い方と、実際に使った量・回数
- いつから使えていないか、最後に使ったのはいつか
- 使ったあとに気になった体調変化
- 飲めなかった理由と、今回確認したいこと
例文は「前回は指示どおり飲んでいると答えましたが、実際は朝の分を忘れる日がありました。薬はこちらです。いつからかははっきり覚えていませんが、先週は飲めていない日があります。今後の飲み方を確認したいです」といった形です。
薬の名前が分からないなら「白い錠剤」とだけ伝えて終わらず、袋や包装を確認できるか相談します。見た目が似た薬もあるので、写真がある場合は包装の表示が読めるものを用意し、最終的な薬の特定は薬剤師などに確認してもらいましょう。
お薬手帳に処方された薬が載っていても、それを実際に指示どおり飲んだかまでは同じ情報ではありません。「手帳に載っているこの薬は途中で使わなくなりました」「この薬は指示に沿って症状がある時だけ使っています」と、実際の使用状況を口頭やメモで補ってください。
飲み忘れ、体調変化への不安、費用、生活時間と合わないことなど、続けられなかった理由も具体的に伝えます。「忘れないよう頑張ります」だけで終えるより、「仕事中に飲む時間が取りづらい」「飲んだあとに気になる症状があった」と話す方が、相談したい問題が明確になります。
処方薬だけでなく、市販薬、サプリメント、健康食品、他の医療機関で受け取った薬も確認対象です。使用を隠していた場合は、商品名や分かる範囲の量・期間を伝えましょう。薬との飲み合わせが問題になることがあるため、自己判断で関係ないと除外しないでください。
薬の飲み合わせ、お薬手帳、飲み忘れの注意点は、厚生労働省・日本薬剤師会の「薬と健康の週間」リーフレット(PMDA掲載)で確認できます。
嘘を訂正するために、飲めていなかった分をまとめて飲むことはしないでください。飲み忘れた場合の対応は薬によって異なります。また、中断していた薬の再開や量の増減も自己判断せず、処方元や薬剤師に確認します。個別に受けている指示がある場合は、その内容も相談時に伝えましょう。
すでに誤った情報をもとに薬が変更されていた場合は、「変更前も指示どおりには飲めていませんでした」と、変更前の状況も伝えます。新しい処方を自分で元に戻したり、手持ちの薬を組み合わせたりせず、訂正した情報を踏まえた対応を確認してください。
分からない点を新しい嘘で埋めない
訂正は、すべての日時や回数を完璧に再現する試験ではありません。確かな記憶、記録で確認できたこと、推測を分ければ、分からない点もそのまま伝えられます。「三日前」と断言できなければ「数日前だと思いますが、日付は確認できていません」で構いません。
薬の残数やカレンダーから状況を確かめる場合も、数が合うからといって服用した日を断定できるとは限りません。「残りはこれだけあります。飲めた日付は覚えていません」と、手元の事実と記憶を混ぜずに示しましょう。記録にない部分は、後から都合よく書き足さないことが大切です。
質問の意味を取り違えたなら、そのずれも伝えます。「薬は飲んでいますか、という質問を、薬を持っているかという意味に受け取りました。毎日使えていたわけではありません」と説明すると、単に回答が変わったことより状況が理解されやすくなります。
話している途中で間違いに気づいた場合は、「今の説明のここを訂正します」と、その場で言い直せます。帰宅後に別の情報を思い出した場合も、前の訂正を取り消すような長い説明を考えるより、追加で分かった内容と、まだ不明な内容を分けて受診先へ知らせましょう。
一度言いにくいことを隠しただけで、詐病や虚偽性障害などの診断を自分に当てはめる必要もありません。概念の違いを知りたい場合は、同サイトの解説を参考にできますが、この記事で扱う行動は、診断名の判定ではなく受診先に事実を訂正することです。
関連する言葉の整理には、詐病・虚偽性障害・虚言癖の違いを整理した記事があります。診察での申告だけで自分や他人を診断するためには使わないでください。
医者への嘘を訂正する伝え方と準備

診察後は受診先に連絡方法を聞く
すでに帰宅していても、訂正したいことは受診した医療機関に相談できます。まず診察券や医療機関の公式案内で連絡先を確認し、「受診時の説明を訂正したい」と伝えて、担当者につないでもらう方法を聞きましょう。診療内容を送れる公式の連絡手段があるかどうかも、施設ごとに確認が必要です。
電話では、氏名、診察券番号、受診日、診療科など、本人と診療を特定するために求められた情報を伝えます。初めから私生活の詳細を長く話すより、「薬の使用状況について訂正があり、医師か看護師に確認していただきたいです」と、相談の種類を先に示すと整理しやすくなります。
続けて「前回は毎日飲んでいると話しましたが、実際は飲めていない日があります。今日の分をどう扱うかも確認したいです」と、訂正と質問を分けて話します。今症状がある場合は、その内容も最初の連絡で伝えてください。次の予約日だけを告げて、現在の困り事を省かないようにしましょう。
担当者が不在なら、伝言に必要な内容、折り返し先、受診が必要かを確認します。「伝言は受け付けた」ことと「医師が内容を確認して対応を決めた」ことは同じではありません。どの時点で返答を受けられるか、返答が来ない場合はどう連絡するかも尋ねておくとよいですね。
受付の人に医学的な判断を求める必要はありません。「この情報を担当医に伝えてほしい」「服薬について確認できる担当者はどなたですか」と、引き継ぎ先を確認します。薬局で薬を受け取る前なら、薬剤師にも訂正があることを知らせ、処方元への確認が必要か相談してください。
ただし、薬局で話しただけで受診先の記録まで必ず訂正されたとは考えないでください。医師への情報共有が行われたか、患者本人から別途連絡が必要かを確認します。他の病院にも同じ誤情報を伝えているなら、どの受診先へ何を伝え直す必要があるか整理しましょう。
メールや問い合わせフォームは、診療情報の連絡用として案内されているものだけ使います。一般の予約フォームが、急ぐ医療相談に対応できるとは限りません。SNSの公開コメントや個人的な連絡先へ診療情報を送らず、医療機関が案内する方法に従ってください。
電話だけで対応できるか、再診が必要か、費用が発生するかは施設や状況によります。訂正を受け付けてもらえることと、電話で診断・治療方針が決まることを同じにせず、具体的な手続きを受診先に確かめましょう。
メモを読む・渡すための例文
医師に本当のことを言えないときは、話し始める一文だけを決める方法があります。「診察で伝えたことを訂正したいです。緊張すると言葉が出ないので、このメモを読んでもよいですか」と伝えれば、何のためのメモかが分かります。

メモには、前回の説明と実際の状況を並べ、今回確認したいことを続けます。スマートフォンの画面を見せても、紙を渡してもよいですが、読みやすい方法や受け取り方は相手に確かめましょう。スクリーンショットを何枚も探すより、該当する情報を一つにまとめると提示しやすくなります。
受診日・診療科:自分が受診した日と科を記入
前回の説明:薬を毎日指示どおり飲んでいると伝えました
実際の状況:飲めていない日があります。日付は一部不明です。お薬手帳を持参しました
言えなかった理由:飲めなかったことを話すのが怖く、その場で取り繕いました
確認したいこと:今の処方の扱いと、次回までに必要な対応を教えてください
この例の「薬」は自分の薬の名前に置き換え、覚えていない期間はそのまま「不明」としてください。体調変化があるなら、「いつから・どんな症状があるか」を加えます。謝罪文で一枚を埋めるより、医療者が確認できる情報を優先するのが目的です。
言葉が詰まりそうなら、「うまく説明できないので、先に読んでいただけますか」と渡すだけでも一つの方法です。医師の前では難しい場合は、看護師などに「診察で訂正を伝える手助けをお願いしたい」と相談できます。伝達を頼んだ後は、担当医に共有されたかを確認しましょう。
メモを見てもらったあとに質問されたときは、分かることから答えます。詳しい理由を一度に説明できなければ、「飲めなかった理由も相談したいですが、まず実際の使用状況を確認していただきたいです」と順番を示せます。話せる準備ができるまで治療に必要な事実も伏せる、という意味ではありません。
相談後に回答を書き込める余白も残しておきましょう。薬の扱い、次の受診日、追加で知らせる症状などを、その場で整理できます。この記事の例文は医療機関の指定書式ではないので、受診先に専用の用紙がある場合は、その案内に合わせて使ってください。
怒られる不安や同席者への対応
「叱られるのが怖い」「呆れられそう」と感じることは、訂正をためらう理由になります。ただし、医師が必ず怒らない、必ず優しく受け止めるとは約束できません。相手の反応を予測して完全な言い訳を用意するより、必要な情報を伝えられる経路を確保しましょう。
「怒られるのが怖くて、前回は言えませんでした」と短く添えることもできます。長い自己否定をする必要はありません。理由を話すことは、飲めなかった薬や隠していた症状をなかったことにするためではなく、今後も伝えやすくするための相談です。
診察中に緊張が強くなったら、「少し整理する時間をください」「質問を一つずつお願いできますか」と頼む方法があります。聞かれたことが分からないまま「はい」と返すより、「今の質問は、この薬を毎日飲んだかという意味ですか」と確認してから答えましょう。
家族やパートナーが同席していると、飲酒、薬、体調などの本当の状況を話せないこともあります。その場合は、受付や看護師に「医師と一人で話したい内容があります」と、診察前に相談できます。別の診察時間や場所を設けられるかは施設で確認してください。
誰にどの情報が共有されるかが心配なら、「家族への説明はどうなりますか」「連絡や書類で内容が伝わる可能性はありますか」と尋ねましょう。共有を望まないことも伝えられますが、年齢、本人の状況、安全上の事情などにより対応は異なるため、「絶対に誰にも知られない」とは考えないでください。
逆に、信頼できる人がいると話しやすいなら、本人が希望する範囲で同席を相談できます。同席者には「代わりに結論を決めてほしい」ではなく、「言葉が出ないときにメモを示すのを手伝ってほしい」と、役割を具体的に頼むと、自分が伝えたい内容を保ちやすくなります。
対応が怖くて受診を続けられない場合は、看護師や患者相談窓口があるか尋ね、相談しやすい方法を探しましょう。受診先の変更を考える場合も、服薬や予定している治療を自己判断で途切れさせず、情報を引き継ぐ方法を確認することが大切です。
相談先を探し直したいときは、虚言癖の悩みを相談する病院選びと受診前の準備を参考にできます。すでに伝えた誤情報の訂正は、まず受診した医療機関へ相談しましょう。
訂正後は確認事項を持ち帰る
訂正を伝えられたら、「前に伝えた内容と違う点は、この内容で伝わっていますか」と短く確認しましょう。話し終えた安心感だけで帰宅すると、薬をどう扱うのか、もう一度受診するのかという疑問が残ることがあります。今回ほしい回答を最後に確かめるとよいですね。

- 訂正した症状や薬の情報が担当医に伝わったか
- 現在の薬の扱いについて、具体的な指示が必要か
- 再診・検査・他院への連絡が必要か
- どんな症状が出たら、どこへ連絡するか
返答が曖昧に感じたら、「私は今夜からこのようにする、という理解で合っていますか」と、自分の理解を具体的に言い直します。分からない薬の名前や量は、説明書を見ながら確認してください。メモを取っていても内容が理解できなければ、もう一度説明を求めて構いません。
カルテに残った嘘を消してほしいと思うこともあるかもしれません。しかし、事実を訂正することと、過去の記録が完全に消えることは別です。厚生労働省の指針では、診療記録の訂正は、誰が、何を、いつ訂正したかが分かるように行うとされています。記録の扱いは医療機関へ確認してください。
「診断名を必ず変更してほしい」「前の説明をなかったことにしてほしい」と結果を指定するより、「申告した事実が違っていました。正しい内容を踏まえて確認していただきたいです」と伝えます。処方や診断書に影響しそうな場合も、まず事実を知らせ、その後の手続きは担当者に相談しましょう。
次回の準備では、毎日細かな日記を書く必要はありません。自分が答えを取り繕いやすい質問を一つ選び、確認する材料を用意します。服薬についてなら薬の一覧と実際の使用状況、症状なら困った出来事と起きた時期を、無理のない範囲で残しておけば説明しやすくなります。
「分かりません」「今は思い出せません」「記録を確認してから伝えたいです」という返答も、次の受診で使えるようメモしておきましょう。その場で正解らしい答えを出すことより、確認できた事実を伝える習慣を作る方が、訂正の負担を減らす助けになります。
何度も情報を偽ってしまい、治療に支障が出たり通院を避けたりしているなら、その困り方自体を医療者に相談してください。「前回訂正したのに、また服薬状況を隠しました」と具体的に話せます。自分で病名を付けるより、どの場面で話せなくなり、何に困っているかを共有することが出発点です。
医者に嘘をついたら具体的に訂正する
医者に嘘をついてしまったあとにできることは、前の説明と実際の症状・服薬状況を分け、受診先へ伝え直すことです。謝罪の長さより、何を訂正したいのか、今どんな状態なのかが伝わることを優先しましょう。
話しづらいときは、メモを読んだり渡したりする方法を使えます。薬や検査に関わる情報を隠していた場合や、今の対応に迷う場合は、次回まで待ってよいかも受診先に確認してください。緊急性のある症状では、訂正の文章作りより救急対応を優先します。
まず一つ、訂正したい内容を書き出してみてください。「前回はこう伝えました。実際はこうでした。今後どうすればよいか確認したいです」。この三文から始めれば、自分を責めることから、必要な情報を伝える行動へ移りやすくなります。
